緩和ケア認定看護師 松田留理子
緩和ケア認定看護師とはどのような看護師ですか?
認定看護師とは看護の「実践・指導・相談」のスペシャリストとしても役割を担っています。臨床の場での患者様・家族に対する質の高い看護ケアの実践、スタッフや患者様・家族への指導、スタッフからの相談へのアドバイスを行う能力が必要とされます。
緩和ケア認定看護師とは、がんの患者様・家族の方へのケアを中心とさせて頂いています。がんの痛みやがんによる苦痛を軽減できるよう、日々のケアに取り組ませてもらっています。また、最期の時間を一緒に過ごさせてもらうことも少なくありません。患者様・家族の方にとっての人生の貴重な時間を「この場所で良かった」と感じて頂けるよう、医療者としての知識を深め、人間としての感受性を高めていく必要があると考えます。

なぜ緩和ケアの領域を志されたのでしょうか。また今後の抱負も教えてください。
看護師になって7~8年経った頃に「緩和ケア」とい言葉に出会いました。緩和ケア病棟では、多くのがんの患者様・家族の方へ出会い、沢山の思いを聴かせて頂きます。その「思い」を少しでも叶えられるために、自分にも出来ることがあるのではないか、あるのならばその答えに辿りつきたいと思い緩和ケアの認定看護師の勉強をさせてもらい資格を得ることが出来ました。
認定看護師として臨床の場に戻って感じたことは「思いを聴く姿勢が大事」だということです。思いを叶えたいとこちらばかり頑張っても主役は患者様・家族です。思いは100%叶えられなくても、伝えること感じること、伝わりましたと相手にフィードバックすることが大事なのだと実感しています。
「気負わずに半歩前をいけるよう頑張ってね」という言葉は臨床の場に復帰するときに師長より声をかけてもらった一言でずっと大事にしたい言葉であります。